高気圧酸素治療センター
高気圧酸素治療センターのご案内
厚生中央病院は、目黒区内で唯一、高気圧酸素治療ができる施設であります。
また、国産の純酸素加圧式 第1種治療装置を使用しております。
治療には、担当医師の指示の下、臨床工学技士が担当しております。
Hyperbaric Oxygen Chamber (HBO)
高気圧酸素治療装置
Model KHO-Ω
川崎エンジニアリング株式会社
高気圧酸素治療とは
気圧の高い環境下で酸素を吸入することによって、病気や怪我の改善を図る治療です。
気圧を高めた治療装置内では、通常大気圧の約10~15倍もの酸素を体内に取り込む事が可能です。これにより低酸素症状が改善され、各種治療効果が期待できます。
本治療が有効な疾患は多数あり、当院では適応のある患者様に対して積極的に実施しています。
主な効果
- 低酸素状態の改善
- 循環障害の改善(特に末梢循環)
- 組織修復・傷の治りの促進
- 酸素の抗菌作用で細菌の発育を阻害する抗菌効果
- 組織の腫れ軽減
- 毛細血管の形成
主な適応疾患
救急的適応疾患(発症後1ヶ月以内・一連につき限度7回)
その他(一連につき限度10回)
- 急性一酸化炭素中毒、その他のガス中毒
- 重症軟部組織感染症(ガス壊疽、壊死性筋膜炎)
- 重症軟部組織感染症、頭蓋内腫瘍
- 急性末梢血管障害
- 脳梗塞
- 重症頭部外傷後若しくは開頭術後の意識障害又は脳浮腫
- 重症低酸素脳症
- 腸閉塞
その他(一連につき限度30回)
- 網膜動脈閉塞症
- 突発性難聴
- 放射線又は抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
- 難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
- 皮膚移植
- 脊髄神経疾患
- 骨髄炎又は放射線障害
- がん放射線治療後の放射線障害
副作用
耳痛・違和感・鼓膜損傷
気圧の変化により『耳抜き』動作が必要になります。『耳抜き』がうまくできずに気圧を上げ続けると、最悪の場合、鼓膜損傷となる可能性があります。
副作用は主に耳痛になります。治療が始まり、圧力を上げると耳に閉塞感や痛みを伴うことがありますので、耳抜きやあくびをするように大きく口を開けてもらいます。耳抜き動作を繰り返しても痛みが良くならない時や、身体に異常を感じた時は、スタッフがついていますので我慢せずに気軽にお申し付け下さい。

次のような方は治療を受けられません。
- 風邪症状のある方
- 耳や鼻に病気がある方(中耳炎や蓄膿症、副鼻腔炎など)
- 目の治療にて眼科ガスを注入された方
- おなかの具合が悪い(下痢など)
- 重度の閉所恐怖症の方
- 血圧が高くて気分が悪い時
- 妊娠中、その可能性のある方
- 意思疎通の取れない方
治療の流れ
- 綿100%素材の専用治療着に着替えていただきます。治療着の下に着るアンダーウェア(下着類)も綿100%のものを着用して来てください。
- 担当技士が安全管理のため、各種チェック(所持品、衣類、ボディーチェック)を行います。続いて症状の確認、治療の説明、耳抜きに関する説明をします。
- 治療時間は約1時間30分となります。途中でトイレに行くことができませんので治療前にトイレをすませておいてください。

- 治療装置内へ入り、治療を始めます。開始してしばらくすると耳が詰まる感じがしてきます。そうなったときは、鼻をつまんだまま、唾液(つば)を飲み込んだり、口を閉じて、鼻をつまんで鼻をかんでみてください。これらの方法で耳から空気が抜ける感じがして、耳のつまりが取れます。詰まるたびに、これらの方法を繰り返し行ってください。

繰り返しても痛みが良くならない時や身体に異常を感じた時は担当技士がついていますので我慢せずにお気軽にお声掛けください。治療中は備え付けのテレビをご覧になってお過ごしください。

- 治療時間終了後、体調に異常がないことを確認して、治療終了となります。
治療装置の日常点検
高気圧酸素治療装置は毎日点検(始業・終業)を行い、安全性を確保しております。
治療日時(※完全予約制)
月曜日~金曜日 ①9:00~11:00 ②11:00~13:00
お問い合わせ先
- 全国土木建築国民保険組合
総合病院 厚生中央病院
- 153-8581東京都目黒区三田1-11-7
- 03-3713-2141(代表)
- 地域連携室
- 03-6863-2890
月-金(9:00-17:00)、土(9:00-14:00)
※受診・予約方法については、各診療科へお問い合わせください。
- 高気圧酸素治療 担当医師
- 耳鼻咽喉科 医長
永井 賀子