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生化学検査は体液中(主に血液)の化学成分を分析します。その上昇または低下によって病態を推測します。重篤な病気だけでなく、生活習慣病といった日常に深く関わる病気の発見にも役立ちます。当院で行っている主な検査項目について簡単な御紹介をします。
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDH、γ-GTP、総ビリルビン(T-Bil)、総蛋白(TP)、アルブミン(ALB)、A/G比
尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)
血糖 (Glu)、中性脂肪(TG)、総コレステロ-ル(TC)、HDL、LDL、尿酸(UA)、カルシウム(Ca)、アミラ-ゼ(AMY)、ヘモグロビンA1c(HbA1c)
2020年12月現在
項目名 | 単位 | 基準値 | 説明 | |
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蛋白 | TP(総蛋白) | g/dl | 6.6-8.1 | 血液中の様々な種類の蛋白質の総量値です。体の栄養状態と肝・腎機能の指標になります。 |
ALB(アルプミン) | g/dl | 4.1-5.1 | 蛋白質の中で最も多く含まれます。体の栄養状態や脱水症状、胸水・腹水・浮腫がある場合、肝機能や腎機能などを反映します。 | |
A/G比 | 1.32-2.23 | 血中のアルブミン(A)とグロブリン総量(G)の比を算出したもので、重症肝疾患で低下します。 | ||
心・肝・胆・膵 | T-BIL | mg/dl | 0.4-1.5 | 黄疸の程度を測定します。総ビリルビン量と直接ビリルビンは、肝・胆道の疾患や黄疸の原因を見分けるのに重要です。 |
D-BIL | mg/dl | 0.5未満 | ||
AST(GOT) | IU/L | 13-30 | 肝炎や肝硬変などの肝疾患、心筋梗塞などの疾患で高値を示します。 | |
ALT(GPT) | IU/L | 男0-42 | 肝炎や肝硬変などの肝疾患で高値を示します。 | |
女7-23 | ||||
γ-GTP | IU/L | 男13-64 | 肝・胆道系が障害されると高値を示します。アルコール性や薬剤性肝障害、胆汁うっ滞等で上昇し、特にアルコールによる肝障害に敏感に反応します。 | |
IU/L | 女9-32 | |||
ALP(アルカリホスファターゼ) | IU/L | 106-322 | 肝・胆道、骨、小腸に多い酵素で、悪性腫瘍の肝および骨転移が疑われる時に重要視されます。 | |
LDH | IU/L | 124-222 | 体中ほとんどに分布する酵素で、貧血、炎症、腫瘍など汎用的な検査として実施されます。 | |
CHE(コリンエステラーゼ) | U/L | 男240-486 | 主に肝疾患により低下し、ネフローゼ症候群や肥満などで高値を示します。 | |
女201-421 | ||||
LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ) | IU/L | 33-75 | さまざまな臓器や胆汁中に広く分布します。黄疸の種類を見分けたり肝・胆道系疾患の診断や経過観察などに用いられます。 | |
AMY(アミラーゼ) | IU/L | 44-132 | 主に膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素で慢性・急性膵炎や耳下腺炎で上昇します。 | |
CPK | IU/L | 男59-248 | 骨格筋や心筋が壊されると上昇し、急性心筋梗塞の初期診断において有用です。非常に敏感な酵素なので正常者でも運動やマッサージ、筋肉注射でも高値を示します。 | |
女41-153 | ||||
BNP | pg/ml | 0-18.4 | 心臓から分泌されるアミノ酸で体液量や血圧の調整をしています。心臓に負担がかかると血中濃度が上昇するので、心疾患の病態把握や予後の推定に有用です。 | |
脂質 | TC(総コレステロール) | mg/dl | 142-248 | コレステロール血症のスクリーニング検査です。高値は動脈硬化の危険因子になります。 |
HDL-C(HDLコレステロール) | mg/dl | 男38-90 | 一般に善玉コレステロールと呼ばれ血管壁に溜まった余分なコレステロールを肝臓に戻します。低値は動脈硬化の危険因子になります。 | |
女48-103 | ||||
LDL-C(LDLコレステロール) | mg/dl | 65-163 | 一般に悪玉コレステロールと呼ばれコレステロールを肝臓から各臓器に運びます。高値は動脈硬化疾患、特に冠動脈疾患のリスクが高くなります。 | |
TG(中性脂肪) | mg/dl | 男40-234 | 動脈硬化の危険因子です。食後では高くなるので、採血は空腹時に行います。また、高度の高グリセリド血症では急性膵炎を引き起こすリスクがあります。 | |
女30-117 | ||||
腎・電解質 | BUN(尿素窒素) | mg/dl | 8-20 | 腎機能の指標として広く利用され、腎不全、消化管出血、火傷や高たんぱく食摂取で高値になります。 |
CRE(クレアチニン) | mg/dl | 男0.65-1.07 | 腎機能の指標として広く利用され、筋疾患も知ることが出来ます。高値は腎機能の低下を意味します。 | |
mg/dl | 女0.46-0.79 | |||
シスタチンC | mg/L | 0.61-0.95 | 全身の臓器から一定量産生されている蛋白質で食事、年齢、性別、筋肉量などの影響を受けません。BUN、Crに並ぶ腎機能の指標のひとつで軽度の腎機能障害に有用な検査と言われています。 | |
eGFR(推算糸球体濾過量) | 90以上 | 腎臓が老廃物を尿に排泄する能力を調べます。数値が低いほど腎機能が低下しています。 | ||
UA(尿酸) | mg/dl | 男3.7-7.8 | プリン体が分解された後の老廃物です。血液に溶けにくいので関節に蓄積すると痛風になります。食事やアルコール、運動に影響を受けやすい項目です。 | |
mg/dl | 女2.6-5.5 | |||
Na(ナトリウム) | mEq/l | 138-145 | 体内の水分の調整、神経の活動などの細胞活性を担う成分です。各成分のバランスにより診断します。 | |
K(カリウム) | mEq/l | 3.6-4.8 | ||
Cl(クロール) | mEq/l | 101-108 | ||
Ca(カルシウム) | mg/dl | 8.7-11.0 | 骨代謝だけでなく筋収縮、血液凝固にも必須な物質です。 | |
IP(リン) | mg/dl | 2.7-4.7 | 副甲状腺ホルモンおよびビタミンDにより調整される重要な無機質です。 | |
糖 | GLU(血糖) | mg/dl | 73-109 | 筋肉や脳のエネルギー源で糖尿病の診断の為の基本的な検査です。食事の前後で変化が大きくなります。 |
OGTT(糖負荷) | mg/dl | 140以下 | ブドウ糖を内服し一定時間ごとに血糖を測定します。血糖の推移をみて糖代謝を検査します。 | |
HbA1c(ヘモグロビンA1c) | % | 4.9-6.0(NGSP) | 過去1~2ヶ月の平均的な血糖値の指標です。糖尿病コントロールの指標になります。 | |
GA(グリコアルブミン) | % | 11.0-16.0 | 過去1~2週間の平均的な血糖値の指標です。 | |
インスリン | μU/ml | 0-18.7 | 血糖を筋肉や臓器に取り込むホルモンです。糖尿病や低血糖の鑑別や状態の把握に用いられます。 | |
C-ペプチド | ng/ml | 0.8-2.5 | インスリンの前駆物質の構成成分です。インスリンの分泌機能の評価に有用です。 |