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血液検査室では大きく分けて血球数算定、血液像検査、凝固機能検査、骨髄検査があります。
採血した静脈血を自動血球計数器で測定します。
検査できる主な項目は白血球数(WBC)、赤血球数(RBC)、ヘモグロビン濃度(Hb)、ヘマトクリット値(Hct)、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)、血小板数(Plt)、網赤血球(Ret)です。
自動血球計数器で異常値を示した場合や、装置から何らかのメッセージがあった場合は、塗抹標本を作製して光学顕微鏡で観察して白血球を分類します。同時に赤血球や血小板の形態を観察します。
青矢印:白血球 / 赤矢印:赤血球 / 黄矢印:血小板
出血傾向がある場合、手術や内視鏡検査など出血を伴う検査をする前、抗凝固薬を服用されている時に薬の効き目を知るためなどに行う検査です。
検査項目:PT(プロトロンビン時間)、APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)、Fbg(フィブリノゲン)、アンチトロンビン、FDP、DD(Dダイマー)、FM(フィブリンモノマー複合体)
赤血球、白血球、血小板は骨髄で造られます。血液疾患や癌の骨髄転移が疑われる場合に行われる検査です。血液と同じ普通染色で観察し、必要に応じて特殊染色(ペルオキシダーゼ染色、エステラーゼ染色、PAS染色、鉄染色)をして細胞を分類します。
オレンジ矢印:異常細胞
2020年12月現在
項目名 | 単位 | 基準値 | 説明 | |
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血液一般・貧血 | WBC(白血球) | x103 | 3.3-8.6 | 病原微生物から体を守る血球です。炎症の診断や経過観察、白血病などの検査に用いられます。 |
RBC(赤血球) | x106 | 男4.35-5.55 | 貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査です。 | |
女3.86-4.92 | ||||
Hb(ヘモグロビン) | g/dl | 男13.7-16.8 | 酸素を運ぶ成分です。貧血の検査に用いられます。 | |
女11.6-14.8 | ||||
Ht(ヘマトクリット) | % | 男40.7-50.1 | 血液中の赤血球の割合をパーセントであらわした値です。貧血の検査に用いられます。 | |
女35.1-44.4 | ||||
PLT(血小板) | x103 | 158-348 | 止血をする血球です。全身の状態を見たり、出血がしやすい、または血栓がある場合に血小板によるものかどうかを調べます。 | |
RET(網状赤血球) | % | 0.5-2.6 | 骨髄で作られたばかりの若い赤血球です。骨髄で赤血球がたくさん作られると増加し、白血病などでは低値になります。貧血の検査として有用です。 | |
MCV | fl | 83-100 | 貧血、多血症等の診断に用いられる基本的な検査です。 (MCV:平均赤血球容積、MCH:平均赤血球ヘモグロビン量、MCHC:平均赤血球ヘモグロビン濃度) |
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MCH | pg | 28-34 | ||
MCHC | % | 32-36 | ||
Fe(鉄) | μg/dl | 40-188 | 血液中に含まれる鉄です。貧血の種類や状態、鉄代謝異常を調べる検査です。 | |
UIBC | μg/dl | 男111-255 | ||
女137-325 | ||||
フェリチン | ng/ml | 男50-200 | 鉄の貯蔵量を表します。鉄欠乏貧血の時に低値になり、急性や慢性の炎症、肝疾患などで高値になります。 | |
女12-60 | ||||
凝固系 | PT | INR | 0.8-1.3 | 血液の凝固能を調べる検査です。PT延長、APTT延長の時、出血傾向が見られます。また抗凝固薬の調節(ワーファリン:PT、ヘパリン:APTT)や肝臓病の重症度の判定をします。 |
APTT | 秒 | 26.1-35.6 | ||
FDP | μg | 0-4.9 | 血栓が分解されて出来た成分です。血栓症の診断や、血栓融解療法時のモニタリングに用いられます。 | |
D-D | μg/ml | 0-0.5 | ||
FM | μg/ml | 0-6.1 | 血栓の形成を反映する検査です。 |