整形外科
整形外科の特徴
- 特徴
厚生中央病院整形外科は、地域に密着した一般病院という立場を生かし、身近な整形外科であることを心掛けています。またチームで診療することで専門性と一般性を両立させ、「人を診る」との観点を忘れずに診療を行っています。
とくに「骨折治療」「人工関節」「脊椎手術」「手外科」「膝の外科」「骨粗鬆症」などが当科の得意とする分野で、整形外科疾患の主な分野は守備範囲内です。
整形外科は約60~70床を使用しています。整形外科医師をはじめ、看護スタッフ、リハビリテーションスタッフ、薬剤師スタッフ、栄養科スタッフなどがチームとして診療を行っています。
リハビリテーションスタッフも充実して、入院・手術から外来治療まで一貫したリハビリテーションを行っています。
骨粗鬆症による脆弱性骨折、とくに大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折は当科で多くの方の治療をおこなっていますが、身体機能の回復には時間が必要です。当院では初期の病態が落ち着いた後、「地域包括ケア病棟」に移っていただくことで、リハビリテーションを行いながら退院後の準備をすることができます。
2020年春より、東邦大学大橋病院整形外科と連携しています。難しい疾患や、それぞれが得意とする疾患を紹介することで、連携して治療することを目指しています。
主な疾患
整形外科は運動器官を診療する専門科です。
運動器官は、内臓を除くほとんどの器官が含まれます。骨、筋肉、靭帯、腱、関節、軟骨、末梢神経などが対象となります。運動器官の症状もさまざまですが、痛み、腫脹、変形、しびれ感、麻痺などを診療する科です。
- 外傷;骨折、捻挫、など
- 関節症;変形性膝関節症、変形性股関節症、など
- 脊椎疾患;腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性神経根症、腰痛症、など
- スポーツ障害やスポーツ外傷、
- 手や上肢の障害:腱炎(ばね指(狭窄性腱炎)、デユケルバン症候群)、末梢神経障害(肘部管症候群、手根管症候群)、手指関節症(母指CM関節症、ヘバーデン結節、ブシャール結節)など
- 骨粗鬆症
- 骨粗鬆症による脆弱性骨折(脊椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折など
- 関節リウマチ、結晶性関節症、など
検査装置
- X線診断装置
- CT診断装置
- 超音波診断装置
- 全身骨塩測定器
- MRI(1.5テスラ)
- RIシンチグラフィー
アピールポイント
- おおくの人工関節(股関節、膝関節)手術を行っています。2013年秋より人工関節センターを設立しました。
詳細は「人工関節センター」の項目をみてください
- 骨粗鬆症:
詳細は「骨粗鬆症」の項目をみてください
骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折は、当院の入院患者数でもっとも多い疾患です。当院では主に安静にすることを中心にした「積極的安静療法」を行ってきました。入院期間はすこし延長しますが、リハビリテーションを早期から行うことで成績は安定しており、多くの方は骨折以前の生活に戻っています。まれですが状況にあわせて手術を行うことがあります。「積極的保存療法」と「手術による治療」を適宜選択してゆくことで適切な治療を行えるように心がけています。さらに骨粗鬆症治療を徹底してさらなる骨折を積極的に予防する努力をしています。
- 大腿骨近位部骨折は、基本的には手術をする疾患です。なるべく早期に手術を行い、早期にリハビリテーションを開始するようにしています。ご高齢の方に多い骨折ですので、既往症のコントロールが大切ですが、総合病院であることが利点です。入院中に、あわせて骨粗鬆症治療を徹底して、さらなる骨折を積極的に予防する努力をしています。
- 脊椎疾患は脊椎を専門とする医師が治療を行っています。椎間板ヘルニア、脊椎管狭窄症、すべり症などを診療しています。必要に応じて脊椎の手術も行っています。
詳細は「脊椎手術の実際」の項目をみてください
- 手の障害の診療をしています。手の障害は実は頻度が高くよく見る病態です。原因はさまざまですが、年齢による変化、使い過ぎなども原因となりますし、原因不明もありますので、完治できない障害も残念ながら数多くありますが、なるべく障害を取り除き、生活のなかで手を使用しやすくするのが目標となります。丁寧な診察が必要です。母指CM関節症や、腱炎などの過使用症候群(over-used syndrome)は、手術は最終手段と考え、装具などを用いて障害部位の安静を中心とした支持的な治療法を行い、成績は安定しています。その他、手の外傷など、さまざまな疾患を診療しています。2009年より日本手外科学会認定施設です。
- 当院では、地域に密着した医療を行っています。一般的な外傷(骨折や捻挫)や、腰痛などの治療も行っています。手術に限らず保存的な治療を行うことができる病院です。