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婦人科部門の紹介

【1】腫瘍外来(子宮頸部の細胞診異常に関する外来です)

 平成27年4月より、腫瘍外来を開設致しました。月曜日(午後)・金曜日(午後)に行います。
主な診療内容は、細胞診異常を指摘された患者様を対象とした、コルポスコピー検査、及び生検診断を行い、
適切な診断と方針を決めていくことです。当外来は完全予約制となります。
外来で説明を聞いていただき、専門外来にて詳しい検査を行う運びとなります。
紹介状をお持ちの方は、医療機関から当院の地域連携広報室を通じて初診の予約を取って頂くことが出来ます。

【2】婦人科悪性腫瘍手術

 今、統計学的に2人に1人は、一生のうちに何らかの癌に患うと言われており、女性の癌罹患率では子宮癌
(頸部・体部含)は5位となっています。特に若年の子宮頸癌、40歳以降の子宮頸部腺癌、体癌の増加傾向にある
のが特徴です。
 平成29年8月より、婦人科腫瘍専門医・癌治療認定である池田俊一医師を迎え、女性の癌治療を取り扱うこと
ができる体制を築きました。手術治療については、すべて開腹手術で行っております。

子宮頸癌

stageに合わせた術式として、単純子宮全摘術 又は広汎子宮全摘術
→術後補助療法が必要な場合、化学放射線療法

子宮体癌

子宮全摘術+両側付属器摘出術+骨盤内リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ節郭清術
→術後補助療法が必要な場合、化学療法

卵巣癌

子宮全摘術+両側付属器摘出術+大網切除術+骨盤内リンパ節郭清術+傍大動脈リンパ節郭清術
→術後補助療法が必要な場合、化学療法

 前癌病変である子宮頸部異形成・上皮内癌・微小浸潤癌、子宮内膜異型増殖症、境界悪性腫瘍に対する治療
は、上記の術式以外の治療法で行っております。

【3】子宮頸部レーザー円錐切除術

 子宮頸部高度異形成や子宮頸部上皮内癌で子宮の温存を希望される方には、レーザー円錐切除術を行っています。

【日本臨床細胞学会 教育研修施設】
 厚生中央病院は、平成26年11月7日に日本臨床細胞学会が定める教育研修認定施設となりました。その
目的は以下の通りです。「臨床細胞学に関する十分な専門的知識と技量を有する医師を育成し、(中略)
細胞診専門医資格認定試験を施行するに当たり、受験資格の要項である細胞診断学の研修を受けるに
ふさわしい施設に認定することを目的とする.」(日本臨床細胞学会教育研修施設認定に関する施行
細則より抜粋)
なお、当院は日本大学医学部病態病理学講座を研修関連施設として研修をする形式を取っています。

 近年子宮頸部高度異形成(前癌病変)や子宮頸癌、特に上皮内癌(異常な細胞が子宮頸部のいちばん
表面の細胞層にのみみられる初期の子宮頸癌:子宮頸部上皮内癌)が20歳~30歳代に増加してきています.
この年代は将来の妊娠の可能性を考え、子宮の温存が望まれることが多いのが現状です。
当院ではレーザーで子宮頸部を円錐状に切除するレーザー円錐切除術を積極的に行っています。
この手術の目的は病変を取り除き診断を確定することと、追加の治療が必要であるかどうかを明らかにする
ことにあります。子宮頸部レーザー円錐切除術後の病理検査の結果、病変の取り残しがなければ追加の治療は
通常は不要で、妊娠・出産が可能となります。

≪子宮頸部レーザー円錐切除術・イメージ≫


当科医師は婦人科腫瘍学会に所属しています。
 

【4】内視鏡手術

 開腹手術に比べ、傷が小さく体に対する負担が少ないため、入院期間も短縮され、より早く社会復帰できます。

【日本産科婦人科内視鏡学会 認定研修施設】
 厚生中央病院は平成26年4月1日より日本産科婦人科内視鏡学会が認める認定研修施設となりました。
全国の全ての病院の中で学会が定める基準を満たした195の施設が登録され、その目的は以下の通りです。
「産婦人科領域における内視鏡手術に携わる医師の技術と知識を評価し、内視鏡手術が安全かつ円滑に実施
される施設を認定し、本邦産婦人科領域における内視鏡手術の発展と普及を促し、更には国民の健康維持
に関与することを目的とする。」(日本産科婦人科内視鏡学会 認定研修施設に関する細則より抜粋)

 

腹腔鏡下手術:

 おへその直上から5mmの細いカメラ(スコープ)を入れ、おなかの中を映したテレビモニターを見ながら、
左右の下腹部から入れたマジックハンドのような細い棒(鉗子)用いて手術を行います。良性卵巣腫瘍、
子宮内膜症、子宮筋腫、子宮外妊娠の治療には積極的に腹腔鏡を取り入れています。
また、最近ではより小さい傷を目指して、細径腹腔鏡(直径が3mmのスコープ)を用いた短時間の手術
(ミニ腹腔鏡手術)を主に不妊症の原因を調べる目的で行っております。


≪当科での腹腔鏡手術風景≫
 

子宮鏡手術:

子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫(子宮の内腔にできる子宮筋腫)は、開腹せずに経腟的に子宮の入り口
(子宮口)から5mmのスコープを挿入して、子宮の中の様子をテレビモニターで見ながら子宮鏡の先端にある
高周波メスにより切除・切断する手術を行っています。大きさやできている場所によっては子宮鏡では対応
できないこともあります。


≪当科での子宮鏡手術風景≫


 

【5】女性医学・ヘルスケアへの関わり

 当院の医師は日本女性医学学会に所属しており、専門医・指導医がおります。

(1)月経異常(月経困難症・月経前緊張症・月経不順)
 近年、月経に関する疾患が増加しており、また年齢層が低年齢化しております。現在月経困難症に対する薬
物治療には、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP)、子宮内黄体ホルモン放出システム(LNG-IUS)、
ジエノゲスト(第四世代プロゲスチン製剤)などのホルモン療法があります。原因疾患によっては手術を要す
る場合もございます。

(2)更年期症候群
 閉経期前後の時期から女性は更年期症状が始まります。発汗やほてり、めまい、動悸、精神的不安定等は、
ホルモン不均衡による症状と言われております。周囲の環境的な問題や併存疾患によって、治療法がことなり
ます。また女性ホルモンによる薬物治療には、内服・貼付剤・塗布など、投与経路も様々です。

(3)子宮脱(骨盤臓器脱)
 当院では、子宮脱や膀胱脱による排尿障害に対して、積極的に治療を行っています。手術を行わない患者様
には、外来にてリングペッサリーという器具を用いて脱出を抑える治療を行い、3-4か月毎の定期的な交換
が必要になります。
 手術をお受けになる場合は、腟閉鎖術をはじめマンチェスター手術・腟式子宮全摘術を併用した膀胱底形成
術を行っております。いずれもおなかを切らない腟式の手術です。

患者様のご希望や合併症の有無によって、治療法を選択いたしますので、担当医師にお気軽にご相談ください。


【6】子宮頸癌予防ワクチン

【子宮頸癌予防ワクチンの現状】
 平成25年6月下旬に、積極的な本ワクチンの積極的な接種推奨を差し控えることが、厚生労働省から提示
されました。現時点では、強い希望がある患者様に接種は可能ですが、今まで同様に積極的な接種推奨は
まだ行っていない状況にあります。
接種希望の方は、診療予約を取り、受診してください。